広告炎上は、現代のマーケティングにおいて避けて通れない課題です。本記事では、成功事例を通じて、広告の比較表現のあり方と炎上対策について解説します。
多くの炎上広告は、男女の比較やネガティブな表現を使っています。これによって消費者を不快にさせるため、批判が集まります。
比較表現による炎上広告例
しかし、比較の表現を含んでいるのに炎上しない/不快感を喚起しない広告もあります。今回はそんな炎上しない比較要素のある広告を分析します。
スマートニュース 「ニュース篇」広告の分析
広告自体の問題度:問題なし
結果:現状炎上なし
理由:比較表現があってもまっとうでコミカル
炎上させない!広告ポイント解説
1 問題視されない対比の表現
2 人ではなく情報の有無の比較
3 オチが入っている(情報だけでは幸運は回ってこない事も示唆)
1 問題視されない対比の表現
まず、冒頭で「情報を持たない者」「情報を持つ者」と提示しているため、案に男女の比較をしているのではないことが明らかです。
スマートニュースCM 「ニュース篇」冒頭の対比
なので女性が賢い、男性は賢くない、といったステレオタイプの助長になりにくい。日経新聞の広告でも、もし男女の対比であると捉えられなかったら、大きな炎上にならなかったはずです。
2 人ではなく情報の有無の比較
また、人ではなく情報の有無の比較になっていることが明白です。具体的には、最後のシーンで「情報で、人生は変わる」のコピーがある点です。登場人物の属性によって違いが生まれているわけではなく、あくまで対比されているのは情報の有無である事が分かりやすく、視聴者に誤って伝わらない。
情報の有無での対比を分かりやすく見せていた
冒頭の「情報を持つ者/持たない者」に加えて、終盤のこのコピーがなかった場合は、女性は優秀、男性は頭が悪い、と表現していると消費者が受け取ってしまい、批判が集まったかもしれません。
3 オチが入っている
広告中のやり取りがパロディであることが分かりやすく、実社会での差別やネガティブな事象とは切り離して視聴者に受け取られるように作られている点も、秀逸だったと思います。
例えば、男性同僚とラーメン屋に行くシーンでは、
女性がスマートニュースで調べた美味しいラーメン屋さんに行くのですが、その激辛ラーメンは男性の好みではなかったと発覚。スマートニュースを使ってスムーズに何でもこなす「情報を持つ者」でも同行した男性を喜ばせることが出来なかった、という描写があります。
つまり、ブランドに親近感がわきやすい広告ストーリーと言えます。
広告の良し悪しはどう評価するのか
広告炎上や批判可能性を抑えること、メッセージを適切に伝えるには、
社会背景や、ターゲットの傾向、感情など様々な要因を理解する必要があります。
広告評価を行った経験を活かし、広告内容のチェックを行っております。
広告、発信内容に不安がある方はお役に立てますので、ご連絡ください。